The story of Cipherail ― 第五章 双頭の鷹


     7

 冷たい雨が窓を打つ深夜、青ざめた表情で執務室を訪ねてきた王弟親衛隊長のフレイを、近衛兵団長トルーゼは面持ち硬く迎えた。
「来ると、思っていた」
 暖炉を焚いた部屋は暖かかったが、それだけで部下の、おそらく恐ろしく硬く冷えた心が溶かされるものでないことは、既にすべての事情を承知しているトルーゼには容易に想像がついた。
 濡れた外套を脱ぎ、勧められた椅子に座して、出された葡萄酒を飲む。それでひと息ついたフレイは、向かいに腰を下ろしたトルーゼにゆっくりと視線を上げた。
「……トランス殿下からお聞きしました」
 亡き国王は、王弟の親衛隊長に選ばれた者に、王弟の良き相談役となることも願ったが、当のフレイは、その国王に対する忠義から、己には王弟の見張り役という責務を強く課した。ゆえに、王弟の主立った言動は、王太子を新国王と仰ごうとしている近衛兵団に筒抜けになっていた。
「王太子殿下が……双子王子が偽者であったというのは、真実なのですか……?」
 フレイの魂が震えるような問いに、室内の温度と色彩が失われる。だが、トルーゼがそれに引きずられることはなかった。
「うむ」
 上官の簡潔すぎる返答に、フレイは絶望の色を露わに息を吐き出した。
 先刻、最初にトランスから聞いた時は内心で何を世迷い言をと思ったが、「嘘と思うなら確かめてみるがいい」と上官の名を出された時には、フレイの心は悲鳴を上げていた。王弟の館から、雨の降りしきる中、すぐに王宮へ取って返したのは、その事実から逃れるためだったかもしれない。だが、現実は非情なものであった。
 王弟派から王子たちの出自を疑う噂が流れていたことは知っていた。だが、王太子が大病からようやく生還し、即位の儀の日取りも決まって、新年に向かってやっと明るい兆しが見え始めたところだったのだ。それがなぜ、このようなことになってしまったのか。そんな彼の耳を、トルーゼの抑揚のない声が打った。
「今思えば、巧すぎる話だったとは思わぬか? 王子たちの出現を……」
 その発言と、トルーゼの、つい先日までの志とに大きな隔たりを感じ、フレイは声を荒げた。近衛兵団長トルーゼ=コントリアという男は、亡き国王の友ではなかったか。亡き宰相の友であったはずだ――。
「閣下は、トランス殿下をお信じになるので!?」
「信じるとか信じないとか、最早そういう次元ではないのだ」
 まるですべての情を断ち切るかのように、トルーゼは切れ長の瞳でフレイを鋭く見遣ると、近衛兵団長の証たる紺の外套を翻して立ち上がった。
「王子出生の証人として鷹の間へ呼ばれた女たちは、既に偽証罪で投獄してある。あとは、本丸・・のみだ」
「………!!」
 椅子の上で、フレイの頭がぐらりと揺れた。打ちひしがれたように項垂れる彼に、トルーゼは諭すように穏やかな声をかけた。
「フレイ、私も非常に残念だ。亡き陛下が、唯一息子とお認めになられた御方たちだからな……。だが、鷹の血を引かぬ者を、玉座に座らせるわけにはいかぬ。『サイファエール最後の砦』と呼ばれる私の名誉に懸けても」
 最後には怒りにうち震えるようなトルーゼの声音に、フレイがはっとして顔を上げると、そこには戦場でしか見たことのない殺気をまとった近衛兵団長が立っていた。
「おぬしは今後、真の意味でトランス殿下の親衛隊長となるのだ。もはや私の指示は仰がず、すべて殿下のご命令に従うように」
「はっ……」
 近衛が王家を守らずして誰が守るのか。幼い王子たち――いや、少年たちに罪はないのかもしれないが、担ぎ出されたのが運の尽きだったのだ。この上は、彼らを過酷な運命に巻き込んだ者を、イージェント王の仇と思うしかない。
 フレイは長く近衛兵団に身を置いた忠義の士であり、上官から発せられる命令は絶対である。それが最も尊敬する騎士からの言ともなれば、否やのあろうはずもなかった。
 退出するフレイの表情は、険しいながらも迷いのないものだった。それを見て取って、トルーゼは深く吐息した。そのまま窓辺に寄り、曇った硝子越しに外を見る。が、漆黒の闇はトルーゼ自身を映し出しただけだった。
「とうとう走り出してしまった……」
 トルーゼがトランスに呼び出されたのは、二日前のことだ。そして彼は、トランスとレイミアの密約について聞かされたのである。
『サイファエール近衛兵団は、サイファエール王家にのみ仕える存在。おぬしはその長を名乗る以上、その職、その誇りに身命を賭す気であろうな』
 トランスのその問いに、トルーゼは無論、頷いた。そして、万事トランスに預けおくことを選択したのだ。その最初の仕事が、今し方の、フレイ率いる王弟親衛隊を近衛本体から完全に切り離すことだった。
「……ウォーレイ殿、私はトランス殿下と共に参ります。そして必ずや貴方の仇を討ちましょう。近衛の長として、この道を選んだことを後悔はしませぬよ」
 これから彼の統べる近衛兵団は試練の時を迎える。王子たちを偽者と信じたフレイら王弟親衛隊。それに対峙するであろう、王太子をこそ正統な世継ぎと信じて疑わぬ者たち。彼らが溺れ苦しむこととなる汗と血と涙の海がトランスの掌中に在るものと知れた時、一体この国はどうなっているのだろうか。
 トルーゼは今一度、窓の外に視線を投げた。相変わらず景色は見えず、硝子を無数の雨滴が過ぎっていくだけだった。
「雪に、変わらねばよいが……」
 しかし、それが抗えぬ運命であることを、トルーゼは無論、知っているのだった。


 十ピクト近くもある高い天井は、昼でも闇をわだかませる。夜ともなれば、巨大な吊り燭台が数台は必要な王弟夫妻の館の居間は、しかし、数本の蝋燭がか細く主人を照らすだけだった。
 トランスは、手にした書物に目を落としながら、近付いてくる衣擦れの音に注意を払っていた。彼が視線を上げると同時に、紗が揺らめく衝立越しに妻ルアンダが姿を見せた。
「お珍しいことが続くものですわね。貴方が私に御用なんて」
 胸元を大きく開け、腰を締めない緩やかな絹服をまとったルアンダは、夜の女王のような優雅さで夫の隣の席に着いた。
 前回、彼女が本邸へやって来たのは、国王暗殺が難航している時だったが、政敵を次々と葬り去った今、陰気な建物に不似合いなくらい、彼女の血色は良かった。
「随分とお待たせしてしまったかしら?」
 ルアンダの視線を手元に受けて、トランスは閉じた書物を脇の書机の上に置いた。挟まれた栞は後半の頁に在った。王都から半日かかる場所へ急に呼び出したので、彼女の到着はむしろ早い方だと思った。
「いや……。リグストンは?」
「あの子なら自分の館ですわ。あの子もお呼びになったんですの?」
「いや」
 感情の籠もらない返答に、ルアンダはわずかに眉根を寄せた。
「……あの子のことをお気になさるのでしたら、シリルでもダシにして、御自分でお訪ねになればよろしいのに。唯一の息子に、昔から冷たくていらっしゃること」
「昔から」――その言葉に、トランスの心を冷たい石がゆっくりと落ちていく。そうさせたのは、いったい誰なのか。生まれた我が子を初めて抱いた時の、あの虚しさは、この世の誰にも理解できまい。
「……そうだな」
 暖かみのある蝋燭の灯火に照らされながら、夫の表情には家族に対する想いがただの一滴とて滲んでおらず、ルアンダは苛立たしげに顔を背けた。
「――それで、御用とはいったい何ですの?」
 今さら夫たるトランスに望むことなど、何もありはしないのだ。そう思い直して、ルアンダは暗い室内を見渡しながら言った。そんな彼女の視線を追っていきながら、トランスは呟くように口を開いた。
「昔……そなたは私に言ったな。権力が欲しい、と」
 ルアンダは切れ長の瞳を瞬かせた。
「また、懐かしいことをおっしゃいますこと。……ええ、申しましたわ。なぜ、と問う貴方に、こうも申しました。『権力がなければ、大切な人間ものを守れないからです』と」
 結婚初夜の、ねやでのことだった。トランスは深く頷いた。
「ああ、そうだった。……あの時、そなたはカルマイヤからこの国へ嫁いできたばかり。しかも、政敵の罠にはまる形でやって来たのだから、その言も仕方がないとは思っていたが――どうだ。あれから二十年余が経ったが、今もその考えは変わらぬか? 今のそなたにとって、大切なものとはいったい何だ?」
「私は、昔と何も変わりませんわ。大切なのは、今も昔もただ息子だけ」
「………」
 突如、押し黙ったトランスに、ルアンダが怪訝そうに首を巡らせる。
「貴方? まさかそんなことをお訊きになるために、私を呼んだのですか?」
 ややあって、トランスはルアンダを見た。
「まさか。そなたのその大切な息子に、玉座をやろうと思ってな」
「は……?」
「次の国王には、私がなる」
 ルアンダが瞠目するのを見て、トランスは口の端をもたげた。
「たった一度の人生だ。私も夢を見ようと思ってな。――あの老いぼれたちに焚きつけられたのは不本意だが、今動かねば、そもそもこの国さえ危うくなろう」
「け、けれど、あの双子のことは――」
 次の瞬間、ルアンダが見たことのないくらい危険な光を、トランスの瞳は宿していた。
噂は真実だったのだ・・・・・・・・・。偽者には即刻、退場願おう」
「貴方……!」
 戦慄したように身を遠ざけるルアンダを、トランスは怪訝そうに見遣った。
「なんだ、不服か?」
「そのようなこと……。私がこの瞬間をいったい何年待ち侘びたとお思いです!? やはり、貴方こそ、私の夫……」
 この日まで、いったい何度裏切られてきたことか。自分の夫は次代の王と思い、必ずや権力を手に入れると誓って去ってきた故国。しかし。
(実際の相手が王弟と知らされた時のあの絶望! 王位を争いながら、みすみす上将軍の座を逸したこの男に対する憎悪!)
 何がトランスを変心させたかは、もはや彼女にとってどうでもいい事柄だった。彼はただ、座ってくれればいいのだ――息子の座する前の玉座に。
 ルアンダはトランスの脇に滑り込むと、その唇に口づけした。それこそ、二十数年振りの接吻である。
 一度唇を離した後、トランスが目にしたのは妻の不敵な笑顔だった。
「……そなたは本当に、変わらぬな」
 トランスは力任せにルアンダの腰をかき抱くと、再びその唇を貪った。


 元近衛兵百二十名から成る王弟親衛隊の詰め所は、トランスの北の館からほど近い、王宮への道すがらにある。中庭を囲む形で建てられた二階建ての古い館で、跡継ぎを成さなかった老貴族から寄贈されたものだ。
「シダ=エストールです。入ります」
 いよいよ新年祭を翌日に控えた日の午後、二階にある隊長の執務室に呼び出されたシダは、返事を待って扉を開けた。すると、フレイは文机の前で頬肘をついていた。
「あの、お呼びでしょうか」
「ああ、ちょっと待ってくれ」
 そこで、シダは窓辺に歩み寄った。数日来、降り続いた雪のおかげで、外はすっかり銀世界である。太陽は時折、顔を覗かせていたが、いかんせん風が強く、その恩恵にあやかることはできなかった。
 突如、中庭で悲鳴が上がり、シダが視線を落とすと、なぜか同僚が噴水の中で溺れていた。周辺にいた者たちが、笑いながらも救出している。その者の周囲だけ氷が割れているところを見ると、馬鹿な賭でもしていたのだろうか。踏み荒らされて泥まみれになっている噴水のまわりの雪を見て、シダはふと、詰め所選びが難航していた時のことを思い出した。
 当初、親衛隊の詰め所は、王弟の北の館の中に置こうと上層部は考えていたらしい。だが、「無粋者に庭を踏み荒らされては敵わぬ」と、トランス自身に却下されたのだ。親衛隊が主人の屋敷から締め出されるという異常事態であったが、門の外からその庭を見たことがあるシダには、トランスの言い分が解らないでもなかった。王弟の為人がますます解らなくなるほど美しいものだったのだ。
「無粋者」の代表とも言えるシダでもためらうものを、フレイたちが否やを唱えることなどできるはずもない。結局、詰め所を置けたとしても、兵士たちが訓練できるほどの場所がないということで、老貴族の好意を受けることとなったのだ。先だって、剣舞の練習で王宮の草木を切り飛ばしたことのあるシダには、そういったことを気にせず剣を振るえる今の館の方がありがたくもあった。もっとも、トランスの悪巧みを見張る点では不利なのだが、その北の館への来客は、警備を始めて以来、品物を納めに来た商人しかおらず、その事実もシダを困惑させていた。
「待たせたな」
 シダがはっとして振り返ると、席を立ったフレイが一通の書状を手にこちらへ歩いてきた。
「すまないが、これをドナス神殿の神官長へ届けて欲しいのだ」
「え、ドナス神殿、ですか……?」
 シダが訝しく思うのも無理はなかった。王都の郊外にあるドナス神殿は、王都へ呼び寄せられたレイミアの母ルイザが身を寄せている場所だったからだ。王弟親衛隊長が、王太子の生母に縁のある場所にいったい何の用があるというのか。
 シダの警戒を知ってか知らずか、フレイは外の騒ぎにちらと視線を遣り、呟くように言った。
「あそこの神官長の甥と私は学院時代の同期でな。神官長にはいろいろとお世話になっているのだ」
「はあ、そうでしたか……」
「神官長はご自分に子どもがいらっしゃらない分、甥っ子を我が子のようにかわいがっていらっしゃるのだが、その甥は今、カイザール城塞でな。私にはたまに手紙を寄越すくせに、神官長には出していないらしくて、こうやって時折、近況報告をして差し上げているのだよ」
 シダは軽く眉間を寄せた。
「……つまり、私用ですよね」
 それに、フレイの目が一瞬、険しく光る。
「……なかなか言うな、新米」
「なっ! 隊長。もう、一年経ちましたよっ」
 王立学院卒業後、王宮で出仕をすることが決まっている者は、新年祭の日から登城することになっている。去年の今頃は、真新しい近衛の制服を手に浮かれていたものだ。
「まぁ、そう言うな。おぬしとて、嫌な役ではあるまい」
「はぁ……まぁ……」
 ドナス神殿には、シダがまだ近衛に居た頃、王子たちの護衛で何度か赴いたことがある。病床のため、ルイザが新年祭を欠席することは既に伝わっており、もし許されるなら、彼女に会って、小耳に挟んだ孫たちの話をして、元気づけて差し上げようと思った。
「『はぁ』? 『まぁ』?」
「あっ、いえ。了解しました」
「しっかり頼んだぞ」
 渡された書状の封蝋は、今やすっかり冷え切っていたが、それ以上に凍てついた視線を上官が自分の背に向けていることに、シダはまったく気付いていなかった。


 王宮の広大な敷地の中で、部署の違う知り合いと顔を合わせることは、わざわざ出向いていかない限り、極めて稀である。特に、一大行事が迫っている場合は。ゆえに、向かいから黒髪を揺らせた女騎士が歩いてくるのを見付けた時、セディスは思わず声を上げて驚いていた。
「なんだ、セディス。人を化け物みたいに」
 近付いてきたクレスティナは、眉根を寄せてセディスを見つめてきたものだ。
「おぬし、どこかへ行っていたのか? 頭も肩も雪まみれだぞ」
「え? ああ、はい。ちょっと港へ。また難破船があったもので」
 答えながら、セディスは髪に載る雪を払った。
「難破船? 例の、タルコス船のか?」
「そう思ったんですが、ただの嵐による難破でした」
「そうか……。まあ、相手もそうそうしっぽを掴ませてはくれまいよ。悪事は特にな」
 言外に含みを感じ、セディスはクレスティナを見た。しかし、女騎士はそれを躱すように回廊の外に視線を転じた。
「……『もう一年』なのか『やっと一年』なのか。色々ありすぎて、おぬしらが新人であることなどすっかり忘れていたが、とにかく明日からは『先輩』だな。嘴の黄色いひよっ子どもの世話で、また忙しくなる」
 去年の自分たちもそう言われていただろうことに容易に思い至って、セディスは頬をひくつかせた。
「……まぁ、最悪、どこかのクソガキ侍従みたいなのでなければ、それで良いですよ」
 クレスティナは、ふっと吹き出した。
「シダから散々聞かされたが、おぬしも相当毛嫌いしているようだな。私もたいがい手を焼かされているが、悪い者たちではないと思うがな」
「悪いヤツらなら、いくら双子でも、イスフェルが門前払いにしていましたよ――」
 そこではっとして口を噤んだセディスは、呆気に取られているクレスティナを見て、嫌悪の表情を浮かべた。王宮の往来の激しい場所で反逆者の名を口にすることは、宮廷人として生き残っていくためには御法度である。だが、その人物は、彼の親友なのだ。どうしても、口をついて出ずにはいられない名前なのだ。
「……大丈夫だ。私しか聞いておらぬ。そして私は、おぬしの味方だ。知っておろう?」
 紅蓮の瞳を優しく細めるクレスティナに、セディスはほっと胸を撫で下ろした。どうやら軽蔑されずに済んだらしい。
「――あ、そうだ。シダと言えば、さっき町で偶然会いましたよ」
 クレスティナに出くわして必要以上に驚いたのには、奇跡が重なったからもあったのだ。
「町で? ――ああ、詰め所へ行くところか」
「あ、いえ。これからドナス神殿へ行くと言っていました。フレイ隊長と神官長が古くからの知り合いだったらしくて、使いっ走りをさせられているみたいです」
 それを聞いて、クレスティナは首を傾げた。近衛の大隊長だったフレイ=アグゼスは実直で、部下を私用に使ったりする男ではないはずだが。
「ドナス神殿にはルイザ様がいらっしゃいますし、隊長はシダが腐らないように配慮して下さったのかもしれないですね」
「ああ……そうかもしれぬな」
 クレスティナには妙に腑に落ちなかったが、だからといって確かめようもない。
「……そう言えば、クレスティナ殿はこれからどちらに?」
「私か? これから家に……そうそう、こんなところで油を売っている場合ではないのだ」
 この夜は前夜祭もあり、夜警で宿直だというのに、正装の制服を家に忘れてきたクレスティナだった。
「油買ってすみません」
「そう皮肉るな。明日はいよいよ即位の儀だぞ」
 セディスの肩を強く叩くと、クレスティナは寒風吹きすさぶ中、颯爽と歩き出した。だが、このたわいもない会話の中に、陰謀の一端が顔を覗かせていたことに後刻、気付いた彼女は、ひどく後悔することになるのだった。

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